10歳は最も鮮やかに世界を見通せる
NHKスイッチインタビュー達人達「新海誠×川上未央子」を見ました。
今一番人気のアニメ映画監督と、芥川賞作家の対談。
独特の映像美や空気感の源はどこのあるのか?というお二人の話。
一番世界がはっきりとみずみずしく見えたのは、10歳から12歳ころだったということ。
10歳から12歳。
それは確かに人間の調節力(ピント合わせの力)がピークのころ。
調節力が強いと、無理にピントを合わせることができるので、
見えづらい距離のものもある程度無理してハッキリ見る事が出来ます。
ところが、調節力は10歳から年と共に正反比例で低下していき、
手元の30㎝が見えづらい45歳前後に、いわゆる老眼を意識するのです。
ピント調整の低下と共に水晶体(レンズ)も徐々に濁ってくるため、
私達が普段あまり意識しない遠景の見え方も徐々に低下しているはず。
本当に、10歳は生涯で最も鮮やかに、はっきりと世界を見通せるのかもしれない。
そして、自分の見る世界は、徐々に意識しないまま曇っているのかもしれない。