甲状腺眼症研究会
前勤務先の、オリンピア眼科病院主催の甲状腺眼症研究会に出席しました。
甲状腺はのどの前にある甲状腺ホルモン(自律神経系に働くホルモン)をつくる器官ですが、
甲状腺に対する免疫異常であるバセドウ病や橋本病では、目にも症状が出る場合があり、
目が出たり腫れたり見えずらくなるなどの症状が出ます。
今回は「小児のバセドウ眼症」いうタイトルでの講演でした。
私も以前、全年齢のバセドウ眼症の中で、特に高齢者の特徴について検討した学会発表をしましたが、
典型的なバセドウ病である20-40歳代と異なり小児や高齢者では症状に差があります。
発表の中でちょっと興味深い話がありました。
小児のバセドウ眼症では眼球突出が目立つことが多いのですが、
治療経過とともに突出が目立たなくなる傾向があるそうです。
子供の目は、角膜(黒目)のサイズの成長はわずかなのに、
目の開き具合が縦よりも横により広がるため、成長と共に目が細くなって見えるそうです。
そのため眼球突出のぎょろっとした目が目立たなくなるようです。
子供の目がみんなまん丸でつぶらに見えるのは、こんな理由があったんですね!
「甲状腺眼症研究会2016」はこちらまで → https://www.mitaka-eye.com/blog/1388/