近視研究会

今月初めにMCレンズの販売終了の案内が来ました。

メーカーの経営上の問題だそうです。

日本での多施設研究で近視進行に対しての効果が不良とのデータが出たものの、

保険診療の範囲内で有害事象がない治療法として

近視抑制の補助治療として有効と考えていただけに残念です。

 

そんな折、慶應で行われた近視研究会に出席してきました。

当院でも導入しているオルソケラトロジーと、アトロピン点眼の効果についての

最新データが発表されていました。

それぞれ近視抑制の効果がありとされていますが、

作用機序が異なると言われています。

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2020年には25億人が近視になるという論文がNatureに掲載されました

 

アトロピンはムスカリン受容体をブロックする事によって副交感神経の活動を抑え、

脈絡膜を肥厚させ眼軸を短くする効果があります。

(アトロピンは神経をリラックスさせ、

眼球の奥が厚くなり目が伸びなくなるって事?)

オルソケラトロジーは角膜の形状変化によって収差が増え、

周辺網膜のデフォーカスを改善します。

(オルソケラトロジーは角膜が変形しゆがみが生じて

網膜に結像するぼやけが良くなり、目がのびにくくなる)

 

オルソケラトロジーの効果は角膜の変形程度に依存するため、

弱い近視の場合は近視抑制の効果が弱くなる可能性があります。

しかし軽度近視の子供において、オルソケラトロジーとアトロピン点眼を併用した場合、

お互いの弱点を補完して近視抑制効果が高まったそうです。

 

当院ではアトロピン点眼は6歳から処方しています。

アトロピン使用している子供が、オルソケラトロジーに切り替えた場合も、

アトロピン点眼を続けることが近視抑制には有効のようです。

 

 

 

 

 

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